弟たちが産まれたとき
弟たちが産まれたときの記憶。
4歳になる直前に弟が産まれた。
母の大きなおなかをさすった記憶、「ユータくん」という名前で呼んでいた記憶がある。実際は違う名前を名付けられたのだけども。
お世話をしてあげる写真も残っているし、弟が小学校に入るころには「この子私の弟なの」とクラスメイトに匂わせたり、先生の前でわざと手をつないでお姉さんぷりを見せつけたりした。
しかし、大人になって残る”感情”といえば、嫉妬心とか寂しさとかそんなかんじ。
一人っ子時代の、みんなが私の為に愛情とお金を注いでくれたことが忘れられなくて。
年長の時にはさらに弟が産まれた。
その時の市立病院の景色も覚えている。
二人が幼児のとき、ませた低学年女子だった私は幼児の遊び中心の生活が嫌だった。
夕方の再放送アニメが見たいのに、おかあさんといっしょ。
母とオシャレしてお買い物に行きたいのに、動物園や公園。
一人のときはレストランにもたくさん連れて行ってもらえたのに、弟たちが産まれてからはせいぜいラーメン屋。
写真の服装を見ても、ひとりっ子時代はブランド品が多いが、低学年時代は”その辺で買った服”。
誰も悪くないけれど。
その後私は子どもを一人だけ産んだ。
この子にきょうだいを作ってあげたい、と思ったことは一度もない。